離婚不動産査定の盲点と争点
ウェルワークス | 2012/09/10 | ニュース・ブログ, 離婚不動産の売却
先日、ある友人の家の査定を行う事になった。
友人は既に2社に査定依頼をしていて、
A社は4,438万円~4,547万円。
B社は4,680万円~4,780万円。
どっちが正しいの?
どっちに依頼すればいいと思う?という相談だった。
A社は、総体的な根拠もあり、詳細も調査済だった。(素晴らしい内容だった)
B社は、総体的な根拠はなく、購入時からの逆算査定だけ。
B社は『根拠は・・・』の質問に、
『頑張って高く売ります』の言葉を、猛アピールするだけ・・との事。
それで、B社に下記の内容を確認するように友人に伝えた。
①相場よりも高く売る方法を教えて下さい。
②希望的観測ではなくて、最悪を想定した場合の価格を教えて下さい。
数日後・・・友人にB社からメールが届いたので、みせてもらった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
①に対して、B社の答えは
弊社は他社よりも広告媒体に力を入れています。
ネット広告や折り込みチラシも利用して、高く売ります。
②に対して、B社の答えは
最初から、弱気な数字は出せません。
但し、決まりどころは4,480万円~4,580万円だと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
との回答だった。
私は愕然としました。
①はまるで回答になっていません。
なぜか・・・
【広告活動=高く売れる】・・・×
【広告活動≠高く売れる】・・・○
だからですね。
そもそも、
広告活動とは、お客様を幅広く集客する事であって、
私が質問した「高く売る」事とは=(イコール)ではないです。
なので、ネット広告やチラシ広告に他社よりも力を入れる事は、
幅広く集客する事には足りますが、
物件そのものの価値を高めて、高く売る事ではないのです。
「高く売る」という事は、
・何か付加価値がある。
・何か付加価値を作る。
・論点を変える。(それが出来る場合に)
・手を加える。
そして、それを理解してもらって、購入して頂く。
あと考えられる方法は、
・だます。
但し、これをやってしまうと、手が後ろに回ってしまいます。
現在、相場もネットを調べれば、ただで幾らでも調べられる時代です。
大きな誤差は出ないはずです。
それを踏まえて「高く売る」と言う事は、
そう容易い事ではありませんし、
全ての物件にその取り組みが可能と言う訳でもありません。
②は、お客様の立場を理解していない回答でした。
結局、希望的観測の域を出ておらず、
お客様を持ちあげといて、
あわよくば預かってしまおう・・・的な感覚です。
一旦預かってしまえば・・・と。
事実、数週刊単位で、価格を変更(下げて)していくとの事でした。
本来は、正直に伝えるべきところは正直に伝える。
査定価格が低かろうが、高かろうが、正当な数字を伝える。
それを理解した上で、売却者の意向が希望的観測の価格の場合でも、
一度はその価格でトライしてみる。
という、事なのではないのでしょうか?
最初から、希望的観測の価格を提示して、持ち上げて、
売主が本当にその金額で売れると思いこんでしまっている場合、
どんなリスクがあるのかを良く考えてもらいたいです。
その金額で売れれば何の問題もありませんが、
買い手(買主)あっての事です。
買主だって相場を調べます。
成約の事例も、路線価も調べます。
さらに、その物件が幾らで取引されたかも、
調べようと思えば、調べる事だって可能です。
結果的に、最初から正直に報告を受けたA社に依頼する事にしたそうです。
余談ですが、なぜ最初に私に相談がこなかったのかというと、
A社もB社も、私の先輩だからです。
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