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荻窪に住んでいた頃の事をブログに書いたら

面白いコメントを幾つか頂いたので

もう少し書いてみたいと思います。

 

 

この頃、本当にお金がなくて

銭湯にいくお金も無く、３日に一度のコインシャワーで済ませていました。

 

５分で１００円の・・

 

電話ボックスみないな箱にシャワーがついていて

コインを入れるとシャワーが出てくる

 

脱衣所にはティッシュが散乱していて

シャワー室の床はぬるぬるして黄ばんでいるし

鍵も壊れている始末

 

 

定食屋さんに行くお金も無く

あまりにもお腹がすいて夜近くの定食屋さんに忍び込んで、

残り物をあさっていたら２階の店主に通報されて

あえなく捕まってしまった・・

 

しかし、店主が僕の事を覚えていてくれていたのと

僕の身なりを不憫に思ってくれたのか

残り物を腹一杯食べさせてもらった

 

３日ぶりのご飯

冷えたご飯も冷えて油っぽいアジフライも

ご馳走に感じた

 

こんな姿を両親が見たらどう思うだろうか？

いや、決してこんな姿は見せられないし、

迷惑をかける訳にはいかない。。

 

もうこんな事をしないで済むようにと

アルバイトを探す事に・・

 

ただ・・

履歴書も書いた事がない・・

 

自分には何が出来るのだろうか？

 

しかし、そんな事をうだうだと考えている時間は僕には無く

今日のご飯の糧を得る為に働かなくてはいけない

 

音楽で飯を食おう・・

そう思って上京したのなら

楽器屋さんで働くのがいいんじゃないか？

 

そんな事を思って、

お茶の水の楽器街に行った

 

通り沿いにたくさんの楽器屋さんがあり、

レコード店などが続いている

 

行ったり来たりしていても仕方がないし・・

びくびくしても仕方がない・・

 

行くだけ行ってみよう・・

そう腹をくくった

 

そして、一番忙しそうな店を選んで飛び込む

 

どの店員さんに声をかけていいのやら・・

店の中をうろうろした挙句

２階のキーボード売場の優しそうな女性に

 

「すみません・・ここで働かせてもらえませんか？」

 

と、声をかけてみた

 

「えっ？？・・」

 

少しの沈黙の後・・

「日本の方ですか？？・・」

 

そんな逆質問がかえってくるとは思ってもいなくて

僕もどぎまぎしてしまった

 

「はっ・・はい日本人です。。」

 

と、思いっきりの笑顔で

 

 

のちにわかった事ですが

僕の言葉が相当訛っていて

日本人じゃないと本当に思ったそうだ

 

 

「ちょっと待ってて・・」

 

そう言って女性は階段を上っていった

 

俺日本人に見えない？？

そんな自問自答を繰り返しながら待つ事５分

 

「じゃ明日履歴書持ってきて・・」

 

 

そして幸運にも翌日から働かせてもらう事になった

本当についていた

 

おれもやればできるじゃん！！

と、生まれて初めて思った

 

１８歳の春、自分に少しの自信が芽生えた

 

中央線の水道橋あたりの神田川の桜の花も

満開だったのを今でも覚えている

 

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